大会に行ってみると、『わぁ、この子は上手だな~』なんて思うことはありませんか?何が上手で何が下手なのか分からなくとも、確かに違いを感じますよね。さてはて、一体何が違うのか…。技術的なお話しです。
組手競技の実力を観る場合ですが、大きく分けるとファクターは四つあると思います。すなわち
『スピード』
『タイミング』
『フォーム』
『ガード』 の四つです。
左の参考画像は、強化選手(2016年3月初旬)の評価記録です。
(2月記録と比べて全体的に成長しています。)
今週は、この四つについてブログに書いていこうと思います。
スピード(速さ)
これを考えるにあたって、『はやさ』には二通りあることを理解しなければいけません。一つは、時速何キロと評価されるもの。もう一つは遅刻早退などの場面で使われるものです。要するに『速さ』と『早さ』、言い換えるとスピードとタイミングということになります。
例えば、どんなに走るのが速くてもスタートダッシュで出遅れると追いつけないということです。この二つの『はやさ』。どちらが欠けてもトップ選手にはなれません。
私の指導の場合、最初に磨く物の一つがスピードです。小さい大会で勝つだけであればスピードだけでそれなりの結果が出ると思います。
恩師、馬場良夫先生が『速いが一番』とよく言っていたことに影響されたのかもしれません。
私は野球に例えるのが好きでして、スイング速度で言うならば一般的な高校球児は100~110キロくらい。プロ選手でも140キロ前後とされているのに対し、メジャーでも成功した松井秀喜選手は160キロ近いスイング速度だったそうです。
下の映像は松井選手のスイングとしては遅い方だと思いますが、それでも、動画最後のスローを観て、腰の反転速度とそれに連動して高速で弧を描くスイングには芸術を感じてしまいます。
スピード。これを磨くことで相手選手に【反応はできても身体が追いつけない】そんな状況を作ることが可能になります。また、速さは自信に直結します。トップ選手になるための最低条件とも言えるでしょう。速さの無いトップ選手は存在しないと思います。
次回:『タイミング(早さ)』
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