2024春季杉並区大会

2024年3月10日(日)、春季杉並区大会が開催されました。聖基館初となる小学生団体組手優勝をはじめ、日頃の稽古の成果を十分に発揮して、参加者一人ひとりが活躍しました。

 

 

 今大会は、東京五輪メダリストの荒賀龍太郎先生を招聘し、試合を観覧して頂きました。また、お昼には選手たちとの交わりの時間を過ごしてくださいました。選手たちがこの日を覚えて、明日を生きる活力にしてくれますように。


 荒賀先生は、私がチャンプの社員時代に出会いました。退社後もチャンプの外注としてお仕事を頂いていますが、その間にも何度となく荒賀先生の空手を間近に観てきました。彼は、国内外のあらゆるタイトルを総ナメにした輝かしい経歴を持ちます。私にとって、衝撃的だった彼の試合の一つに2001年に行われた全少があります。JKFが開催した初めての全少で、会場は駒沢体育館でした。

 

 当時、荒賀先生は小学5年生だったと思いますが、他の選手たちとレベルが違うのは明らかでした。レベルどころか、もはや種類が違うのです。まるで未来人のように彼一人だけが10年先の組手をしていたのです。(弟の慎太郎先生も)その後は中学、高校、大学と躍進劇が続くことになるわけですが、以外なことに世界大会優勝だけは選手生活の終盤に苦労して獲得したのです。また、彼を苦しめたのは世界大会だけではありません。世間から受ける多くの期待は活力とともにプレッシャーにもなったでしょう。そんな中、自分のペースで大会参加が組めない時期もありました。怪我をしましたし、極めつけはコロナパンデミックです。ですから、彼の歩んだ道筋は決して、天才が天才らしく余裕で勝ち進んできた。ということではないのです。

 

 そういう人だからこそ、杉並の選手たちに背中を見せて欲しかった。というのが私が彼を招聘した理由です。彼のを見た子どもたちにとって、よい影響があることを願っています。

 

荒賀先生、ありがとうございました。

 さて、大会には様々な意義がありますね。楽しむことに。悔いることに。あるいは学ぶことに。そのどれもが糧となる経験だと思います。いま、正に貴重な経験をしているな。と感じる瞬間は、本人以上に周りが気づくものですが、そういった積み重ねの結果、こどもたちの表情が変わってくることが私にとっては大きな喜びです。

 

 自信がなく、うつむいていた子。人と向き合うことが苦手な子、おびえて声が小さい子。そういう子たちが、成長し、前を見て、声を出し、闘おうとする、その表情が私はとても好きです。そういう子たちは、きっと、自分と向き合い、自分と戦い、自信をつけてきたからこそ目の前の相手をしっかりと見据えることができるようになったのでしょう。


 経験をするのは、なにも子どもだけではありません。応援をしている保護者様はもちろん、出場している大人たちにとっても大会経験は貴重です。しかし残念なことに、仕事が忙しく日頃の稽古経験を積み重ねるという、いわば経験の土台作りが十分ではないことがあります。これはもはや仕方のないことではありますが、せっかく大会出場で得た糧がありますから、モチベーションに活かして頂きたいと願っています。


 次回、秋季杉並区大会は10月頃。道場は、すでに新しい目標に向かって歩み出しています。目標に向かっているときが一番充実しますよね。また頑張りましょう!お疲れ様でした。

写真は、聖基館選手すべては網羅できておりません。撮れる限り。です。ご了承ください。m_ _m


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