第29回東京都小学生空手道選手権大会

 5月24日(日)、東京武道館で第29回東京都小学生空手道選手権大会が行われ、当会からは強化クラス所属の柳原、岡村、田村の三名が選手として参加しました。応援観戦に来てくれた吾士基、杏、慶、琥太郎、そして終日撮影やアップを手伝ってくれた西村さん、どうもありがとうございました。

 

岡村ゆうき

・三年生男子組手  四回戦進出

・三年生男子形   四回戦進出

 

 先日の国立大会で正武館のライバル達に激闘した岡村ゆうき。決勝戦で惜しくも敗退するも、東京都選手権(以下 都小)に向けてまずまずの調整ができていたと思います。

 

 迎えた都小当日、一回戦から彼の組手は精彩を欠いていました。動きはガチガチで間合いが合わずに大苦戦。

コート審判との相性も悪く、なかなか技が決まりません。大舞台の空気にやられた印象があります。

それでも勝ち進む度にカンを取り戻し、敗退した四回戦では本来の70%くらいは動きを取り戻していました。


 試合が終わった彼をアリーナまで迎えに行くと、完全に意気消沈の模様。全てを出し切れずに負けた時に経験する独特の敗北感が表情から観て取れました。痛いほど気持ちがわかります。

試合本番なんてものは、だいたいがこんなもので、結局は自分をどれだけ出せたかが達成感に直結します。

だから、戦うべく相手は自分ということになるのです。逆を言うと自分の全てを出し切って負けた時は不思議と清々しいものです。


次の出場する大きな大会は年始の道場選抜大会です。勝っても負けても後悔しない試合ができるように後半戦も頑張ろう!!

柳原大輝

・三年生男子組手  初戦敗退

・三年生男子形    二回戦進出


 組手に関していえば、大輝は、突き技に明確な課題を持っています。自身でもそれを十分に分かっているはずです。

当面の目標は、この課題をクリアすることで、これさえクリアしてしまえば壁を突破することでしょう。

 形に関しては、これまで観てきた中でもかなりいい動きができていました。先日の国立大会で失敗した経験がまさに活きた結果と言えます。

 

 形は基本の集約です。だから、基本の動きがどれだけ正確にできるかで8割決まると思っていいでしょう。

その為まず、基本動作それぞれの理想形を知る必要があります。

膝の開き、張り、つま先の向き、引手の高さ、肩の使い方など細部至るまでを  ある意味で神経質になりながら理想形を追求していかなければいけません。これが形の難しいところであり、同時に醍醐味であり、妙なのです。


 大輝はバランス型の選手ですから、組手と形(基本)の両方の醍醐味をしっかりと味わいながら、時間をかけて大成して欲しいと思っています。まだまだこれから!!可能性は無限大!

田村成緒

・二年生男子組手  準々決勝敗退 第五位

・二年生男子形    準々決勝敗退 第五位


 大会にエントリーしている選手達を一通り観た私は、成緒がチャンピオンと対戦するまでは順当に勝ち進むことを確信していました。私の予想通り、彼は形も組手も準々決勝まで危なげなく勝ち進み、それぞれ昨年のチャンピオンと対峙することになりました。


 ゆうきの件で既に書いたことですが、試合はやはり自分との戦いです。自分の実力を100%発揮して、今の自分を知ることに役立てます。


成緒は、幸運にもこれを果たすことができたと言えます。

十分に自分の実力を発揮した上で、チャンピオンに完敗しました。


最も強い選手と対戦することができて、自分を十分に出し切ることができて、完璧に負けたのです。

これはとても幸運な負けです。まったく逆のパターンで負けた場合を考えてみればわかることですが、最も成熟度の低い選手と対戦して、自分の実力をまったく発揮することができず、中途半端に負けたとなれば 、これ以上残念なことはありません…。


更に成緒の幸運なことは、東京一の選手の実力を身を持って体験できたことです。これによって彼は、東京都で優勝するためにどれだけの力をつけなければいけないのかが分かったはずです。

スポーツの世界ではよくあることですが、もしかすると成緒が大人になるまでずっと彼と戦い続けることになるかもしれません。これは最高の出会いで、成緒が五位入賞したことより んーと価値があることです。


『成緒が負けたあの選手は、品川悠貴くんと言います。これからずっと、彼が君のライバルになります。来年も再来年も、成緒が日本一を目指すなら、必ず彼と対戦することになります。彼の名前をよく覚えておきましょう。』

私がそういうと、彼は静かにうなずいたのでした。




品川選手、貴重な経験を本当にありがとうm_ _m





 スポーツや武道の意義は多様で、これが一番大事!!ということはありません。

それぞれに価値を見出すことができるし、それぞれのペースで学んでいってくれればそれで良いと思います。


強化クラスの選手に関しては、いつも優勝を目標にして大会出場をしていますが、これは単純に勝敗に固執しているわけではありません。高い水準の結果を求める過程で磨かれることが目的なのです。


そういった意味で今回の大会参加は文句なしの目的達成です。

七夕に目標を書いたあの日から、彼らは今日までよく頑張りましたし、この一年間で彼らが経験したことは絶対に価値のあることです。


お疲れ様。ありがとう。

でも私たちはゴールしたわけではありません。

次に向けてスタートしたのです。


これからも自己鍛錬と後輩育成に頑張ってください。


コメント: 1 (ディスカッションは終了しました。)
  • #1

    Linda Wollman (金曜日, 03 2月 2017 09:25)


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